2022年10月27日
音楽教室での生徒の演奏について、教室が著作権使用料を支払う必要があるかどうかが争われた裁判で、最高裁判所は、10月24日、生徒の演奏について音楽教室が使用料を支払う必要はないと判断し、日本音楽著作権協会(JASRAC)の上告を棄却しました。
この判決では、音楽教室のレッスンにおける生徒の演奏は、演奏技術等を習得し、その向上を図ることを目的として行われ、課題曲を演奏するのはそのための手段にすぎないと認定しました。そのうえで、教師が課題曲を選定し、生徒に対して指示・指導しても、これらは生徒が上記目的を達するために助力するにすぎず、生徒は任意かつ自主的に演奏するから、音楽教室が音楽著作物の利用主体であるということはできないと判示しました。
これにより教師の演奏についてのみ使用料を徴収できるとの判断が確定することになりました。