078-325-1612078-325-1612受付時間 平日 10:00~18:00
HOME 業務内容 >  知的財産権

知的財産権

知的財産権

このようなご相談に対応します

  • 自社の知的財産権が侵害された
  • 知的財産権を侵害したとして警告書が送られてきた
  • 知的財産権に関する契約を締結したい
  • 特許出願するのではなく、営業秘密として管理しておきたい
  • 新商品を販売するにあたり、他人の知的財産権を侵害しないかどうか心配だ

知的財産権に関する紛争

知的財産権とは、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権等、人の創造的活動によって生み出された無形の経済的価値を持つ権利の総称をいいます。
特許権は「発明」を、実用新案権は「考案」を、意匠権は「工業デザイン」を、商標権は「ブランド」を、著作権は「思想や感情の創作的な表現」を、それぞれ保護する権利です。
また、「営業秘密」や「商品等表示」などについて規定する不正競争防止法も、知的財産権を保護する法律と言われています。

知的財産権といえば、特許のイメージが強いかもしれませんが、インターネットが普及し、これを利用した事業形態が一般化した今日においては、商標権や意匠権、著作権の侵害を発見することが容易になり、これらの権利に関する紛争が増加しています。
また、個人の方がSNSに他人の写真や記事を無断で掲載するなどして、肖像権や著作権の侵害だと警告を受けるようなトラブルも増えてきました。

このように知的財産権の問題は、製品開発を行い、特許権を保有しているメーカーだけではなく、メーカー以外の企業、あるいは個人の方も無視することができなくなっています。

当事務所では、企業、個人を問わず、知的財産権に関する次のような問題について、対応いたします。
また、技術分野の紛争には、当該分野に通じた弁理士等の専門家とも連携のうえ、適切な支援を行います。

【知的財産権の紛争】
侵害訴訟、審決取消訴訟、無効審判、警告書作成、警告書への対応

【知的財産権の紛争予防】
権利侵害の有無の調査、判断、助言
契約書作成、チェック(共同開発契約、秘密保持契約、職務発明契約、デザイン業務委託契約、他)

【知的財産権の活用】
ライセンス契約書の作成、契約交渉、権利化への助言

※現在出願業務は行っておりません。

知的財産権が侵害された場合の対応

知的財産権が侵害された場合、相手方に対して侵害行為の停止を求める「差止請求」や、損害の回復を求める「損害賠償請求」ができます。
以下では、自分の特許権(物の発明)が侵害されていると思われる場合の対処の仕方について見ていきます。

■ 侵害製品を特定する
特許権が侵害されていると疑われる場合、まずは、相手方の製品(「イ号製品」と呼ぶことがあります。)を入手するなどして、当該製品の製造者や販売者を特定します。また、相手方製品の構成や構造を解析し、そこで使用されている技術内容を把握します。

■ 権利侵害の有無を判断する
侵害行為が特定されると、次に権利侵害の有無を検討することになります。
侵害が疑われる権利が特許権である場合は、特許公報の「特許請求の範囲」(「クレーム」と呼ばれることがあります。)の記載を構成要件に分説し、相手方製品で使われている技術がこの構成要件を充たすか否かを検討します。
相手方製品が構成要件を全て充たせば特許権侵害にあたり、構成要件の1つでも欠ければ非侵害となります。

■ 無効理由の存否を確認する
さらに、相手方に対して特許権侵害であると主張した場合に、どのような反論がなされるかについても検討しておくことが重要です。

多くの特許権侵害訴訟では、被告から特許無効の抗弁(特許法104条の3)が主張されます。無効理由は特許法123条1項1号に規定されていますが、その中でも、新規性の欠如(特許法29条1項)や進歩性の欠如(同29条2項)を理由とするケースが多いようです。
特許権が無効と判断されると権利行使は認められないため、相手方に特許権侵害を警告する前に先行技術調査を行い、無効理由がないことを確認しておく必要があります。

なお、相手方が無効理由を争う手段としては、特許侵害訴訟の中で無効の抗弁を主張するほか、特許庁に無効審判を請求する方法があります。
無効審判が請求されると、特許権者はこれを無視するわけにはいかず、裁判所における特許権侵害訴訟と特許庁での無効審判の双方の手続に対処することになります(ダブルトラック問題)。

■ 権利侵害を争う手段
特許権侵害が争われる場合、権利者がいきなり訴訟を提起することは、ほとんどありません。内容証明郵便を送付するなどして相手方を警告し、侵害行為の停止やライセンス契約の締結を求めることが通常です。
裁判ともなれば時間も費用もかかるうえ、敗訴の可能性もあるため、警告書を送付して問題が収まるようであれば、交渉による解決を探ることが得策であるケースも多くあります。

しかし、警告書を送っても相手方が協議に応じない場合や協議が決裂した場合に、それでも解決を図ろうとするならば、訴訟を提起することになります。

また、特許権侵害に対して差止めを求めたい場合は、裁判所に仮処分を申し立てる方法もあります。仮処分は暫定的な措置なので、最終的な解決のためには訴訟を提起する必要がありますが、申立てを認容する決定が出れば直ちに執行できるというメリットがあります。

他人の知的財産権を侵害したとして警告された場合の対応

知的財産権の侵害案件では、いきなり訴訟を提起されることは稀で、通常は警告書の送付を端緒として、交渉が開始されます。
以下では、他人の特許権を侵害したとする警告書が送られてきた場合の対応について見ていきます。

■ 状況を把握する
警告書には、特許権を侵害したとされる商品の製造や販売の中止だけでなく、販売済み商品の回収や在庫・半製品の廃棄、製造設備の除去まで要求されているものがあり、また、これまでの販売個数や販売金額などについて報告を求めるものも見られます。
このような警告書を受け取った場合、相手方あるいはその代理人(弁護士であることが多い)に連絡をする前に、まずは、登録原簿や特許公報、包袋(出願手続時の記録一式)などをとり寄せて、権利の有効性や権利内容を把握します。
そのうえで、侵害だと指摘されている実施内容について、侵害の有無を検討します。この判断については、上記「知的財産権が侵害された場合の対応」の中で述べたことが妥当します。

■ 反論を検討する
当方の実施内容が、相手方の権利の範囲に属するように見えても、無効の抗弁(特許法104条の3)先使用による通常実施権(特許法79条)を主張できる場合があります。
そこで、そのような反論が成り立つかどうかについて検討する必要があります。

また、それと合わせて、仮に侵害だとすれば、どの程度の賠償額になるのかについても、過去の販売実績や経費率などから大まかに把握しておくことが望ましいといえます。というのも、予想される賠償額の多寡により警告への対応方針に影響することがあるからです。

■ 回答書を作成する
検討の結果、侵害の事実がないと判断できれば、その理由を付して回答書を送付するのが一般です。

他方で、侵害の可能性が高いと判断される場合には、以後の対応について慎重に検討する必要があります。
回答するのかしないのか、回答するとしてもどのような主張を行うべきか、商品の製造・販売を中止するのかしないのか、不利な状況の下、どのように交渉を進めていくのか(侵害を回避する構造への設計変更やライセンス契約の諾否およびその内容など)、さらには、協議が決裂し訴訟提起された場合の方針などについて、専門的な判断が要求されます。


以上のような知的財産権を侵害された場合や、侵害の警告を受けた場合の対応に関するご相談は、当事務所までお問い合わせください。
当事務所では、事案により技術に通じた弁理士とも連携して、適切なサポートを行います。

知的財産権の活用

■ ライセンス契約
知的財産権を保有することのメリットは、他人による実施や模倣品・類似品を排除することだけではありません。
ライセンス契約を締結し、自社の知的財産権を他社に利用させることによって、実施料の支払いを受けることができるだけでなく、自社技術の普及に繋がり、市場を拡大させる効果も得られます。
他社にとっても、研究開発にかかる時間や費用を節約しながら商品販売が可能になるという利点があります。
このように知的財産権を保有しつつ、ライセンス契約を締結することで、知的財産権を有効に活用することができます。

ライセンス契約では、「許諾の範囲」や「ロイヤリティ」などの基本条件のほか、「不争義務」、「改良技術の取扱い」、「第三者による権利侵害への対応」など、一般の契約では見られない内容を定めることになります。
また、実施内容について「専用実施権」とするか「通常実施権」とするか、通常実施権だとしても「独占的な通常実施権」とするかどうかについて検討する必要があります。

こうした契約内容を自社に有利なものとするには、市販の契約書書式では対応しきれず、これを修正して提案することが必要になります。

当事務所ではライセンス契約だけでなく、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、ノウハウ等、以下のような知的財産権関連の契約書の作成およびレビューを承ります。

専用実施権設定契約/通常実施権設定契約/クロスライセンス契約/著作権利用許諾契約/ノウハウライセンス契約/ソフトウェア使用許諾契約/商品化権許諾契約/知的財産権の譲渡契約/職務発明契約/秘密保持契約/共同開発契約/デザイン業務委託契約

■ 営業秘密の保護
特許を出願すると公開されるため、発明の内容がライバル企業などに知られてしまいます。
しかも、この出願手続で特許権を取得できなければ、発明が公開されたうえ、独占権が認められないことになり、出願人にとっては大きな痛手となります。
したがって、当該発明について特許出願するか、営業秘密やノウハウとして秘匿するかの判断は、事業戦略のうえで非常に重要です。

仮に、特許出願せずに秘匿のままという判断をした場合、特許としては保護されない以上、流出すればその価値を失ってしまいます。
そこで、営業秘密やノウハウを他人に提供する場合には、秘密保持契約やノウハウライセンス契約を締結して、厳格に管理することが必要となります。

なお、不正競争防止法は営業秘密について規定していますが、営業秘密として保護を受けるためには、(1)秘密として管理されていること(秘密管理性)、(2)生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であること(有用性)、(3)公然と知られていないこと(非公知性)、の3つの要件を充たす必要があります(2条6項)。

当事務所では、営業秘密やノウハウに関する管理あるいは契約書の作成に関するご相談に応じています。

デザインの保護

デザイナーにデザイン業務を委託・発注する場合、契約書を作成するケースは少ないのが実情です。多くの場合、発注側が商品企画に用いるデザインの制作をデザイナーに依頼し、その報酬としていくら支払うという口約束を交わすだけで、具体的な取り決めがされていることは多くありません。
しかし、最初にきちんと取り決めをしなかったために、発注側とデザイナー側の考えが違っていることに気づかず、後になってトラブルになることがあります。

例えば、受注した業務の内容を明確にしていなかったためにデザイナーが思ってもいなかった追加作業をさせられたり、格安で受注したところ商品が大ヒットしたのにそれ以上の報酬を全くもらえなかったり、打合せ段階で不採用となった案がデザイナーの知らないうちに別の商品に使われていたりするようなことが起こります。
一方、発注側にも、十分な報酬をデザイナーに支払い、さらに多くの費用をかけて商品開発までこぎつけたのに、その段階になって他社から同じデザインの商品が販売されていたり、意匠権侵害を理由に警告を受けたり、あるいは商品がヒットしたので他のグッズに使おうとしたところ、デザイナーから苦情を言われたりするようなことが生じます。
このような両者の考えの違いをなくすためには、契約書で具体的内容を定めておくことが重要です。

もっとも、デザイン契約書を作成していても、トラブルが完全になくなるわけではありません。契約する場合には、契約書に記載された各規定の意味を十分に理解しておく必要があります。
契約書を作る場合には市販の書式が使われることが多いと思いますが、デザイン契約書の書式には、例えば「第三者の知的財産権を侵害していないことを(デザイナーが)保証する」という、いわゆる保証条項が定められていることがあります。これは、採用されたデザインが第三者の知的財産権を侵害している場合、デザイナーが賠償責任を負うことを約束するという意味の規定です。
しかし、第三者の知的財産権を侵害しているかどうかは高度な法律的判断を要するため、相当な知識と調査が必要になります。デザイナー側はこのような規定の意味を知らずに契約書を作成していることが多いのです。

デザイン業務の委託、発注をめぐるトラブルを防止し、デザインを保護していくためには、契約する段階で契約書を作成すること、また契約書に記載されている契約内容をしっかり理解することが大切です。